葬儀が終わると大抵の場合、ご遺骨は遺族が持ち帰ります。自宅に戻ったタイミングで葬儀業者が祭壇を作ってそこに安置します。安置する期間は様々ですが、短い方だと7日、長い方だと1~2年ずっとそのままだったりします。
遺骨を自宅に安置する期間というのは特に決まっていせん。遺骨は遺体のように腐敗しませんので骨壺と桐箱に入っていればそのままでも何十年も保てるからです。
納骨先からキックバック
葬儀が終わると帰り際にお坊さんから「よろしければご遺骨をお寺で預かりましょうか?」と言われたり、葬儀業者から「納骨先はお決まりですか?」と聞かれた方もいらっしゃるかもしれません。
まだ気持ちの整理もできていないのになぜそんなことを…と思うかも知れませんが、お寺のビジネスは遺骨を預かるところから始まります。
まずは預かって、そこからお墓を建ててもらったり納骨堂に入れたりして、毎年の管理費、お盆やお彼岸のお経、お食事などからのキックバック、そして最終的には永代供養などにもってゆくビジネスと考えたら合点がゆくでしょう。とりあえず遺骨を預かっておけば繋がりができるわけです。
お坊さんにはそういうことをしたがらない方も多いのですが、お仕事して割り切って奥様などに「必ず一声掛けるように!」と念を押されてるお坊さんもいましたのでご苦労がうかがえます。
四十九日過ぎたら納骨しなくてはいけない?
と言い切ってる葬儀業者を見たことがありますがそんな事は決してありません。
仏教の世界観の中には四十九日、神道では五十日祭として49日後というのがひとつの節目になっていることは確かですが、だからと言って納骨しなければならないということではないのです。
強烈に納骨を勧める背景には納骨堂やお寺からのキックバックが関係しています。
最近はロッカー式の納骨堂が流行っており、墓石を建てずに納骨堂に入れる方が増えてます。ちょっとした都心部にあって豪華絢爛だと70万とか100万くらいします。
葬儀業者も納骨が決まれば10%とか15%とか高額な仲介料が入りますので一生懸命になるわけです。
しかし、遺族の事を考えれば故人とどのくらいの期間向き合うか?というのは他人には計り知れないことだと思います。それを何の根拠も無く「49日以内に納めないといけない」と言い切る厚かましさというか無責任さ・・・ほんとに腹立たしい葬儀業者です。