遺骨を自宅で保管するときはカビに注意

遺骨
カビだらけの骨箱

今は少子高齢化でお墓を守る人がいなくなってきているので墓じまいをする方が急増しています。新たにお墓を建てる方も激減しており、火葬後の遺骨を納骨堂に預けたり、自宅で保管している人も増えています。

お墓を持たない方は、火葬後すぐに納骨する方はほとんどいません。大抵の場合は四十九日自宅で手厚く供養し、その後は自治体の納骨堂に預けたり、そのまま自宅で保管したりしている方がほとんどです。

遺骨を自宅で安置する事は違法ではありません

墓地埋葬に関する法律には「納骨するのであれば認可を受けた墓地か納骨堂へ埋蔵すること」とはありますが、自宅で保管してはいけないとは一切書いていないのです。また、必ずどこかに埋蔵しなくてはならないとも書いていません。それはそうですよね、いろんな宗教があるのですから。

遺骨を自宅で保管する方法は主に仏教式、キリスト式、神道式と3種類があります。それぞれ安置の方法が異なりますが、木製や段ボール製の安置棚に白い布などを敷いて安置するのは共通事項です。最近は火事にならないようお線香やろうそくは電子式が流行ってます。

こういった棚を置いて一定期間安置した後、そのままの状態で保管を続ける方も多いとは思いますが、遺骨の周りに生け花や花瓶、お供え物などを置きっぱなしにしておくと骨箱にカビが生えるので注意が必要です。

遺骨自体には栄養はありませんが、骨箱に溜まったほこりや水分、生け花やお供え物に寄ってきた昆虫などが栄養になってカビが生えます。

実際、何年も安置し続けた骨箱がカビでびっしりになっていた例がこの画像です。

カビだらけの骨箱

びっくりですよね。布で拭いたら簡単に取れましたが、陶器製の骨壺表面にもカビが付着してました。幸いなことに遺骨にはカビは生えていませんでした。

この方はお花をお供えしたりしていたのですが、病に倒れ、30日ほど入院をして帰宅したらカビだらけになっていたそうです。相談を受けて引取りに行った時は「とんでもないことをしてしまった」と涙を流して故人に詫びてましたが仕方がなかったと思います。

結局、まごころ粉骨さんにお願いして遺骨をパウダー状にしてもらってから真空パックしてもらい、きれいな桐箱に入れ替えて、ご自身が亡くなるまでは自宅で一緒に過ごされる事にしました。

こうした事例は決して稀なことではありません。遺骨を自宅で長期間保管するのであれば、粉骨して真空パックにするなど工夫した方が良いと思います。安心は何事にも代えられません。

 

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